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アメリカの老化と日本の真の独立

 68歳、69歳、74歳。いま話題のアメリカ大統領選挙を賑わしている3人、ヒラリー、トランプ、サンダースの年齢である。年齢を気にしすぎる日本人とか、高齢化の日本とか書いてきたのだが、やはりこの年齢は気にかかる。

 アメリカのイメージのひとつに若々しく活力に溢れた国というのがある、いやあった。アメリカ大統領と言えば、核兵器のボタンを握り、世界中に展開する150万の米軍の総司令官でもある。まさかとは思うのだが、認知症やぼけなどで判断に影響が生じては成らないのだ。むろん、過去にもレーガンのように高齢の大統領がいたし、日本だけでは無く世界中で元気なお年寄りが増えている。その意味では、60歳定年で一区切りという、いまの概念や意識そのものを変える必要があるのかも知れない。

 そういいながらも、同時にこの出来事はアメリカという国家の老化の象徴なのではないかと考えてしまうのだ。さわがれる候補が皆過去の成功者である世代というのが気にかかる。また、右と左の両極端な候補が人気を集めているアメリカの病巣はかなり深刻だとも言えよう。若者の反乱はアメリカンドリームの終焉であり、白人中間層の反乱は格差拡大だけでは無く、アメリカという国にかってのような余裕、ゆとりが無くなってきた証なのでは無いだろうか。

 広大な国土と有り余るほどの豊富な資源を大量に消費する事が経済成長にもつながり、強力な国力を維持してきたアメリカ。その富が国全体から一握りの個人や企業に移り、なおかつ無尽蔵と思われてきた富も、押し寄せる膨大な数の移民を受け入れられなくなったのでは無いか。そう思えるのだが。

 今年は年初から世界中で様々な問題がわき上がっている。国家という枠組みの崩壊と逆襲が、同時に起こっているかにも見える。このような状況下でのアメリカ大統領の果たす役割は大きいはずなのだが。


 混沌とした世界情勢において、指摘されているようにリラリーもトランプも選挙戦で、日本批判を繰り広げている。中国批判をする際に、相変わらず日本をそこに含める彼らを見ていると、白人の差別主義は大統領候補レベルにまで達しているのかと、つくづくうんざりである。だからといって、反米感情だけで無批判な親中に傾倒する日本の政治家や一部の人間達もまた、あまりにも愚かであるのだが。

 いま我々日本人が成すべき事はったひとつ。真にアメリカと対等な立場に立つべく、戦後の属国意識を廃して、精神の独立のために何をなすべきか、真剣に考えるときだろう。アメリカが日本を守るのは、アメリカの国益にかなう時だけであり、信義や友情の為にでは無いことを知るべきである。そのうえで、日本自らの力をあらゆる面で向上させながら、自立した大人の国家として国際社会にもう一度その立ち位置を確保することが求められる。

 自衛隊もアメリカに助けてもらうために協力するのでは無く、アメリカなしでも自衛することが出来るためには、なにをどこまですれば良いのかという考えを持たなくてはならない。そのうえで、アメリカとの協力が無ければ自国防衛が難しいという現実に対応すべきなので、何もせずにただ隷属するのは精神の奴隷である。


 今回のアメリカ大統領選挙ほど、日本にも影響を及ぼす選挙は無いのかもしれない。なぜなら、アメリカという国家のあり方が変われば、当然世界のあり方もまた強く影響をうける。特に日本はその影響を最も受けやすい立場にいるのだから。日米ともに、指導者や社会を動かす層に、若い人が数多く出てくることが望まれている。肉体年齢では無く、思考の年齢の若い人々が。

平成28年2月29日(月)
秋山鷹志