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トヨタの豊田社長にはがっかりした

 一時期みなおしたトヨタの豊田社長にも、今回の対トランプ発言には、がっかりである。しょせん、サムライではなかったのかと。以前は、下請けを同じ仲間と考えないで、コスト削減ばかりを要求し続けるトヨタが嫌いだった。だが、あるとき豊田社長が、国内300万台製造は死守するという発言を聞いて、国内の雇用を守る意志だと思ったのだが、私の過大評価だったのであろうか。

 アメリカに今後1兆円以上の投資をすると発表したこと自体は、情報戦のへたくそな日本企業の対応としては、まだましだと思う。この事を批判しているのではない。この前に、メキシコの工場について、その国の社会への約束や責任などを考えなくては成らないと発言していたのである。他国の雇用には責任を持つくせに、日本国内は無視なのか。

 13兆円と云われる日本最大の内部留保を抱えるトヨタ。確かに安倍総理の要求を聞いて、自社の社員の給与は幾ばくか上げている。それでも、内部留保の額から見れば微々たる物である。むろん基本給などを上げることは、その後退職金に至るまで、長期にわたってコスト増加に成ることは十分にわかっている。それでも、いやそれだからこそ、一時金で良いから、利益をその時に社員に分配するという考え方をなぜ出来ないのだろうか?円安の恩恵は、自分たちの努力でも経営力でもあるまい。いわばあぶく銭でアル。

 社員の給与はまだ良い。許せないのが、仕入れ先への対応である。アベノミクスの最初の頃、社員の給与は上げているのに、仕入れ先に毎年仕入れ値段を下げる要求をやめようとしなかった。さすがにまずいと感じたのか、この要求を今ではしていないらしい。だが仕入れ先の中小零細企業の労働者の待遇改善には、全く寄与していない。さげるのではなく、逆に上げなくては成らないはずである。だが、一部の専門家の指摘によれば、全く仕入れ値を上げることをしていないという。これを聞いて、この社長の正体を見たようなきがしてしまった。自社だけ良くても、全体が良くならないから、内需も振るわず、車も売れなくなる。合成の誤謬など、経済のイロハだとわかっていながら、実行できないのは、やはりサムライではないのだろう。所詮、集団農耕型気質の人間だったのか。

 すでに何度もブログなどで書いてきた、新しい水陸両用車やローカル鉄道の代替用自動バスなど、車の延長線上にも新たな投資先はいくらでもある。海外投資しか考えつかないのは、所詮経営能力が無いという事なのだろうか。それとも、同じ集団を馬鹿にしたり、外来を過大評価する気質である集団農耕型人間の一人に過ぎないからなののだろうか。

 一時期でも期待した人物についてがっかりするのは、正直気が重い。なぜなら、自分がまだ甘かったのかと、考えさせられてしまうからである。アメリカに1兆円なら、国内にも1兆円くらいの投資や待遇改善をするのが、真の経営者の姿であろう。どうせあぶく銭の内部留保なのだから。豊田佐吉なら、そう言うと思うのだが。

平成29年1月11日(水)
秋山鷹志