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ああ破壊したい! ―絶望的に愚かな人達と一条の光―

 知識が少し足りないだけで無知と言われる人達がいます。しかし、本当に愚かなのは、わずかの知識をひらけかしたり、自己陶酔に陥っている自分の本当の姿を全く自覚する事の出来ない知性を欠く人達なのです。

 メディア、知識人、政治家、官僚、経営者、専門家、呼び名はどうでも良いのだろう。所詮、自分が食べるのにも困らず、自分勝手なことを言っていられる既得権者の群れなのです。

 世界的に保護主義や保守的あるいは民族主義的傾向が強まり、ポピュリズムが蔓延しているのは、非常に良くない状況だと、かの人達は口をそろえ言います。そこでイギリスのEU離脱や、トランプ政権の誕生、安倍政権の政策をひたすら批判します。  ハイハイ、よくわかりましたよ。皆さんの高邁で高尚な説はごもっともなのでしょう。でも、もういいかげんでやめてもらえませんか、うんざりなんです。それより、今色々と困っているんです、貧しくて日々の生活に追われているのです、どうにかなりませんか?批判じゃ無くて、変えてください世の中を!壊せよ、さもないと壊すぞ!

 これこそが、大方の声なき人々の本音です。そして世界中、とりわけ先進諸国において、この声なき声を持つ人々の不満が、絶望や怒りにまで達しているのでしょう。右であれ、左であれ極端なことを言う政党が支持を伸ばしているという事の本質は、まさにここにあるのです。イデオロギーも高邁な思想もどうでもいいから、とにかく現状を壊してくれ、そうしてくれるなら、喜んで投票するよと。


 日本も全く同じなのです。いや、世界の中でもより深刻でしょう。たまたま保守的、民族主義的とされる阿倍政権だから、逆に何とか持っているのでしょう。名前を出すのは憚られますが、都知事選で勝ったのも、トランプの勝利と同じ理由だと言うことに、なぜメディアをはじめとするお偉い方々は、気がつかないのでしょうか?

 怒りにまで成った暴発寸前の破壊を求める人々の気持ちは、どこかにその破壊のはけ口を求めているのです。そういう社会全体の有り様を全く理解出来ない、あまりにも愚かな人々が多すぎます。社会の実権を握り、自分たちが現状にそれなりに満足しているからこそ、マグマのように溜まった破壊を求める人々の思いを理解出来ないのでしょう。

 それでもネットでは、時々、この事を理解していると思われる人の意見にお目にかかります。それが一条の光、救いの光です。

 しかし、現状を変えたい、だから破壊してくれる人なら誰でも良いというエネルギーは、増大するばかりです。エネルギーそのものに善悪も右左の思想もありません。誰かがゆがんだ方向に誘導し爆発させれば、それで終わりです。日本においても、その可能性は高まっているように思えます。まさに、人類文明の曲がり角にいるのです。

 教育者の仮面をかぶった悪党が、教育勅語を持ち出したからと言って、ひたすら戦前回帰の傾向が強まっていて危険だとがなり立てるメディアの姿。このような現状は愚かさの極みであり、このような事が社会の表に浮いて出てくること、その事こそが、破壊の暴発が近づいている証におもえて成らないのです。


 よく日本は世界から遅れてそういう事態になると言われますが、それは全くの誤りです。日本で世界に先駆けて起きたことはけっこうあります。オームの無差別テロ、貧困、人間性の質の劣化、格差の増大、少子高齢、グローバル化のひずみ等々、皆日本の方が先に起きているのです。それに気づかない絶望的に愚かな人達がいるだけなのです。

 私の中にも、何でも良いから壊したいという欲望が、頭をもたげようとしている!

平成29年3月12日(日)
秋山鷹志