中小零細企業が多い理由


左のグラフは、従業員の内中小零細が占める率で、日本は、米・独・仏よりも高いのです。一番高いのは韓国ですが、一部の大企業に入りたがるのもわかりますね。右のグラフは、零細企業の比率です。日本は他国と比べて多い事がわかります。日本の中小・零細企業の比率は、先進国の中でもかなり高い方ですが、「極端」とまではいえないレベルです。ただし、零細企業(小規模事業者)の比率は突出して高いのが特徴です。一人親方、自営業、町工場、家族経営の飲食店など日本は「小さい会社がとにかく多い」社会構造です。
これが「創造的破壊」や「事業再編」が進みにくい理由の一つにもなっています。農業でも、農地集約化には半分が反対します。これらは、皆日本人の性格が独立心旺盛で有ることを物語ってもいます。よく言えば、サムライ精神ですね。しかし、このことが、下請けの多重構造や過当競争による適正な利益が上げられず、労働者の賃金に悪影響を与えているのです。このように、独立心も行き過ぎれば、弊害を産みます。