烈風
日本改革私案【具体案】【コロナ後】
 コロナ後の世界:世界の潮流

 中国発新型コロナウイルス(COVID-19)の大流行によって、世界は大混乱となりました。特に経済は深刻な打撃を受け、世界恐慌以来の深刻な状況に陥りました。その影響の大きさから、まだ感染が終息したわけでも無いのに、早くも様々な「コロナ後」が語られるようになりました。
 コロナ後の世界がどのように変わるのか、実際の所は誰にもわかりませんが、これまでと同じではないと多くの人が考えている、いや感じているのは確かでしょう。世界の今後の方向性や在り方など大きな話から、身近な生活の変化まで、実に様々な事が語られています。


 まずは、コロナ後に変わるとされている世界の潮流を見てみましょう。政治と経済二つの世界が変わるとみられています。それはとりもなおさず、多くの人々の社会生活が変わることでもあります。ただこれらの事は、コロナによって引き起こされたものではなく、それ以前からあった流れが、コロナ禍によって激しくなって行くと言うことです。

米中冷戦の激化

・市場資本主義 対 統制資本主義 ・自由主義 対 管理統制主義

 アメリカと中国の覇権争いがさらに激化して深刻な対立、米中冷戦とでも呼ぶ世界が予想されています。それは単に二つの国が世界的な覇権を争うだけでは無く、同時に市場中心主義の資本主義と国家統制資本主義とでも呼べる経済構造の対立でもあります。さらには、自由主義と国などによる管理統制主義という価値観の対立でもあります。

 今回の新型コロナウイルス感染においては、欧米の自由主義国よりもむしろ中国をはじめとして、国の強力な統制が実施された国の法が被害拡大を阻止できた面があります。日本だけはどちらにも属さない、きわめて特殊な国ですから外して考えます。
 強力な都市封鎖や、個人の行動の把握による感染者の捕捉と隔離は、自由やプライバシーを重視する国では、なかなか取れない対策でした。欧米でも結果として都市封鎖を行わざるを得なくなりましたが、いち早く入獄制限などを実施した国が被害をおさえられています。

 日本からみれば、中国は人権や自由を脅かす共産党独裁国家ですが、世界的に見れば、必ずしもそのような評価ばかりではありません。むしろ、経済的に支援をしてくれる友好国として見ている国も多いのです。実際、中国の国民監視システムのようなシステムは、世界の38ヶ国で採用されていますし、国連の下部組織15のうち4つを中国人トップが占め、他にも影響下に置かれた組織が3−4あると言われています。国連は、いつの間にか中国の大きな影響下に入ってしまったのです。その事実を日本人にも見せつけたのが、今回のWHOによる中国擁護でした。

 このように経済的に発展途上の国と、独裁的な一部勢力による国の支配が行われている国々では、中国寄りの国がたくさんあります。貧困の前には、自由の価値などなかなか実感できないのが現実です。

 経済力をつけ、多くの国々を味方につけた中国は、いずれ軍事量の嚆矢もためらわなくなるでしょう。目先の小さな利益追求のために、アメリカから中国に乗り換えるつもりの政治家や在韓人はたくさんいるようです。日本人が、真に独立した自由な社会尾守るたまに何をしなくてはいけないのか、残された時間はそう多くないと思います。

グローバル化と反グローバリズム

 行き過ぎたグローバリズムが生んだ格差などの弊害をよりいっそう際立たせたのが、今回の新型コロナウイルスでした。世界、中特に中国に集中した物作りの連携(サプライチェーン)は、見事に崩壊しました。自動車などの生産が止まってしまった他、医療機器やマスクなどの衛生用品をほとんど全て輸入に頼っていた日本は、とりわけ大きな影響を受けてしまいました。

 アメリカのトランプ大統領に象徴される自国第一主義に、日本は頭から反対してきましたが、その結果、先進国の中でも最も強く長い影響を受け続ける事でしょう。内需を軽視したツケは大きいのです。あれほど人、物、金の自由往来を高々と掲げていたEUも、コロナでは、早々に国境が復活してしまいました。EU野理想はまさに理想であって、強い現実の前には無力さを露呈したのです。この反グローバリズムの流れは、当分止むことは無いでしょう。なぜなら、自国民の雇用をそこなってまで、グローバリズムを進めることには国民の多くが反対するでしょうから。

 日本もこの現実をむしすれば、失業などの雇用環境はさらに悪化し、取り返しのつかないことになります。内需を主とし、加えてグローバル化という考え方が重要なのです。

無人化と雇用

 中国の都市封鎖によって、サプライチェンが分断された製造業の中には、自国に製造拠点を戻す企業が出てきましたが、この流れは今後加速するでしょう。ですが、それが直ちに国内の雇用を生み出す事にはなりません。なぜなら、高い人件費をふたんするなら、この際、機械化、無人化を進めようと考えるからです。結果、先進国の製造業では、AIなども活用した無人化が相当に早いスピードで進むことになります。そのながれは、製造業にとどまらず、AIによる失業が現実の物となるでしょう。
 この失業問題をうまく解決できた国だけが、将来も豊かな社会を保ち続けられるのです。製造業の大半を海外に持ち出して1000万人に及ぶ製造業雇用を喪失させたのが、平成の日本です。その失業者が全てサービス業にうつったわけですから、過当競争と安売りを満期、長期デフレともなったのです。そこに、さらに多くの雇用がAIやロボットに依って失われます。日本の指導者達は、この事を本当に正しく理解出来ているのでしょうか?心許ない限りです。


サイバー空間と現実空間との融合

 AIやロボットの社会への浸透と共に、すでにできあがったサイバー空間のよりいっそうの拡大と現実社会との融合が始まるであろうと思われます。そこにどのような世界が開けるのか、生活をどう変えていくのか、これもまた大きな岐路かも知れません。

 もうひとつは、すでに戦争はサイバー空間における戦争に変化しているという現実です。これがさらに進んで、爆弾を使わなくても、サイバー戦闘が行われることになるでしょう。例えば、ダムの管理システムを破壊して洪水を起こしたり、今回のコロナのように、感染症研究所を襲って、ウイルスをばらまくような戦争が起きることは充分に考えられます。

様々な格差の拡大

 このように様々な変化の潮流が、人々の生活をより良い物にしていくだけならば望ましいのですが、むしろ逆かも知れません。様々な対立や技術の進歩によって、人々や組織、国家観の格差は寄りいっそう拡大することが懸念されます。
 新しい様々な格差にどのように立ち向かうのか、知恵と行動力を持った国だけが、平和で安定した社会を持てるのです。


令和2年(2020)5月22日

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