烈風

政治家の資質をどう高めていくか


 民主党歴代の、というにはあまりにも短期間に何人も変わっているだけであるが、お粗末なのは総理大臣だけではない。素人というにはあまりにも酷い無知な人間が、国防の要たる防衛大臣になったり、政治家全体の質の低下は目を覆いたくなる。ま、代議士は国民の鏡。それだけ日本全体の質の低下が、許容できる限度を越えていることを意味しているのだ。

 政治家だけではなく、政党も同様である。構成員が劣化しているのだから当然ではあるのだが、国民新党の内紛劇で明らかになったのは、政党の持つべき規則(綱領、規約、党則等)がきちんと整備されていないために、代表の交代すらまともにできない事実だった。
 民主党も実質上の総理になる代表選挙に外国人を認めていたり、基本方針たる党の綱領がないなど、このような党が政権を取れることが問題である。


 いい加減さを少しでも是正するため、何らかの措置を取る時期に来ているのだろう。

 政党でいえば、持つべき規則等を整備していないものは政党として認めない措置は最低限必要になる。政党助成金の廃止など、規制をかけることはかなりできる。

 問題なのは、人間である。世襲やら、政治屋と揶揄されるような類も困るが、素人だと公言してはばからなかったり、政治を行うことの意味すら考えていない、単に権力や金儲け目的の素人群にも困ったものである。

 医者、弁護士、会計士などの専門家になるためには、それなりの資格試験があるのに、政治家にはまったくそれがない。もはや現状は、普通の国民の感覚を大切にするなどという、きれいごとで済む状況にはない。政治家は、直接国民の安全や生命にまでかかわるのである。といって、資格試験などはなじまないであろう。
 となれば、やはり、大臣や政治家がお飾りで済んでしまうことが問題なのだから、ここを仕組みで直していくしかあるまい。

 もちろん選挙制度も直さねばならない。比例代表制など個人を選ぶことなく、政党に投票して、名簿にある人間がだれでも政治家になれるなどとは、あまりにも酷い制度といわねばならない。ましてや、選挙区で落選したものが復活するなど、国民を愚弄する制度である。
 政治家一人ひとりの資質を、きちんと見極められる選挙制度を確立しなくてはならない。

 なによりも、政治家の特権を廃止すべきである。これがあるから、なりたがる人間が出てくる。何もなくても国家や、国民のためになにかをしたいという人物だけが政治家になるべきである。

 政治家になるには金がかかるから、政党助成などをなくすと、金持ちしか政治家になれないという意見がある。ばかげた、本末転倒の論である。当選するのに金がかかる政治がおかしいのである。それこそ金もちしか当選できないということではないか。言っていることが矛盾している。

 政治改革というなら、だまって、一本の短い法律を作ればよい。時限立法で、他の改革がすむまで、現在の政治家や政党のすべての特権を一時凍結する、たった、それだけの小さな法律でよい。これに反対するすべての政治家は、国や国民、日本の将来を考えていない偽善者である。



 少し時間をかけてでも、まともな政治家が出てくるような社会制度を整備しないと、この国の将来はない。

・政治家は職業ではなく公への奉仕と考えられる人材と体制をつくる。
・政治家に必要な最低限の知識と知識欲が必要。どう担保するか。
  今の多くの政治塾は機能していない。政治テクニックばかりを教えているだけ。
・政治家の資質
  特権、経済的利益を望まない
  健康
  覚悟をもつ
  コミュニケーション力(発信力、説明力、説得力)
  理想をもっていること
  現実主義者であること
  自身の生き方に誇りを持っていること
・比例制の廃止
・首相の公選制検討
・すべての議事録保存と公開
・政治家 のインターネットでの活動報告義務化
・衆参での相互監視、牽制
・衆参機能をわける。参議院改革
・国民による議員辞職勧告制度の導入
・選挙運動をしている余裕をなくすための施策、たとえば、立法をしない議員を罷免とか
・特権廃止、政党助成金廃止
・集団、企業、組織での支持政党や政治家の一律決定の禁止 ...等々

 とにかく、一歩でも踏み出すことが必要であるが、結局根本的には、教育をはじめとする改革によって、自己中心、金儲け主義の価値観の社会を変えるしか、解決策はないだろう。

2012.05 改
秋山鷹志