烈風

国産の資源開発を新産業に


■石油資源開発は、秋田県由利本荘市の「鮎川油ガス田」で来年にも、シェールオイル(シェールガスではない)の試掘に乗り出すことを明らかにした。
■新潟県佐渡西南沖の海底30キロを試掘し、石油・天然ガスの埋蔵量を調査すると発表。埋蔵が見込まれる海底は最大で135平方キロメートルと推定。
■南鳥島近海の海底にレアアースを大量に含む泥のあることがわかった。ジスプロシウムに限ってみれば、国内年間消費量(700トン)の400倍に相当する約28万トンの試算も。
■独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構は、愛知県渥美半島沖で、メタンハイドレートの海洋産出試験に向けた海底掘削を始めた。
■兵庫県は、独立総合研究所と共同で、日本海でのメタンハイドレートの調査を開始した。


 このところ、日本の領土、領海での資源の開発に関するニュースが続いている。正直に言えば、どうしてこれまで、これほど自前の資源開発が行われなかったのか、首をかしげざるを得ない。経済的に見てコストがひきあわなかった、開発できる技術がなかった、という通り一遍の話は、もう聞きたくもない。

 ロシアからの天然ガスパイプ計画を邪魔してやめさせたのは、ほかでもない東京電力と取り巻きであるとの話もある。ほかにも、欧米メジャー系と共にビジネスをしている財界、米国のきげんを損なわないことを至上命題とする外務省などの官僚や政治家。ようは、既得権を邪魔されたくない多くの関係者が、影になり日向になり国産資源の開発を妨害してきたのは間違いなさそうである。

 国民の多くも、「日本は資源がない輸入に頼らないと生きていけない国」との常識の毒におかされてきた。


 しかし、もはや、そんな状況ではなくなっている。どんどん高騰する各種の資源を海外から輸入することさえも、日本のいまの経済力では、だんだん難しくなってきている。何よりも確保すること自体が困難になっている。

 この際、国産資源(エネルギーも含めて)の本格的な開発を、次の産業へとつなげていく戦略を政策的に実施すべきである。これまでのような、海外油田の権益を買いあさっても、大きな成果が得られなかった単発的なやりかたではなく、もっと総合的な政策が必要である。
 とりわけ、今後海洋大国の道を歩む事になる日本としては、海洋に関わる裾野の広い産業を育てていく必要がある。それが新しい雇用や成長へとつながっていく。小手先だけの効果しかない、昔ながらの土建型公共投資から、新産業の開発・育成へと投資先を変えねばならない。さもなければ、さらに国の借金が積み上がり、深刻な事態をいずれ招くことになる。

 まだまだ、新産業も国内産業もいくらでもやることはある。誤った衰退論に惑わされることなく、新しいことに挑戦する気概をもってすすめるべきであろう。烈風飛檄でも、ひとつずつ取り上げていければとおもう。

2012.07
秋山鷹志