On草子
紅菊



あの歌  −追慕−

               あれからどれだけの時が過ぎたのだろうか.............


   悲しいだけの歌なんて ちっとも好きじゃないけれど
   あなたが歌ったあの歌を 聞くたび涙がとまらない

   気張って、気取って 赤いバラ 一本渡そうと思ったら
   なんだか しぼんで曲がってた
   それでもあなたは 喜んで 首をかしげて受け取った
   大きな瞳が輝いて

   真っ赤な太陽が照れるほど いつでも明るい笑顔を振りまいて
   なんだか あなたが遠すぎた

   青く広がる空のした 何度も繰り返した深呼吸
   初めて知ったキスの味 覚えてなんかいられない

   いまも変わらぬあの笑顔
   心に咲いた一輪の 思いは枯れずにあるだろう
   涙を拭いて あの歌を もう一度 歌って聞かせよう
   あなたの好きなあの歌を 

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