On草子
紅菊



再びめぐる日に


   春には桜が散り急ぐから
   忘れてください 私のことは
   生きてくあなたの邪魔になる
   それでもめぐる春の日に
   あなたの耳もと うたいます
   聞いてはもらえぬこの唄を
   春風優しく吹いたなら
   私の声だとわかってほしい
   秋には枯葉が散り急ぐから    忘れてください 私のことは    生きていけない思い出だけで    それでもめぐる秋の日に    一生懸命 おしゃれして    寄り添う私をきれいだと    真っ赤に熟れた柿(あき)の実は    私の口紅(べに)だとわかってほしい
   冬には木枯らし吹き荒れるから    忘れてください 私のことは    時の流れに逆らうなんて    それでもめぐる冬の日に    あなたの背中にほほ寄せて    そっとぬくもり感じていたい    小春日和の木漏れ日は    私の愛だとわかってほしい
                               2010.09
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