オン草紙の和歌集

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『若竹』です
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凧々上がれ

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  幾度でも 上がらぬ凧を 空が呼ぶ

     幼子(おさなご)走り 風とたわむる


 少しずつ復活してきたのだろうか、広い公園でたこ揚げをしている姿が何人も見受けられる。だが親もたこ揚げの方法をよく知らないのだろう。幼い子はめちゃくちゃに走り回るだけで、一向に凧は上がらない。せっかく少し上がっても、糸を出さないから風に乗らない。遊んでいるのか、風に遊ばれているのか。

 それでも、健康的で明るい風景である。それに体力増強だけではなく、自己中心的で何でも自分の思い通りになると勘違いしている人間の増えたいま、世の中は自分の思い通りにはならないものだという経験こそが大事なのだろうと思う。こういう遊びのなかにある教育が、失われすぎているように感じるのだが。

 いつまでも大事に残したい日本の伝統である。


吉祥の話

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若竹を 胸にはぐくむ 老木の
  天まで伸びし まっすぐな幹


 地元の氏神様は街中の小さな神社です。そのなかに、恵比寿・大黒天をまつった別宮が本殿すぐ隣にあります。なぜか「若竹宮」との掲示板があるのですが、その理由が元旦の初詣でわかりました。

 別宮のすぐ後ろには、大きな杉の木があります。なんと、その杉の木の根元よす少し上のあたりから竹が生えているのです。それもすでに1mを越えているでしょうか、青々と茂っています。「老木の杉が若竹を宿したのは吉兆である」と案内に書かれてありました。

 杉の方はかなりの高さがあり、しかも杉特有のまっすぐさで、天まで伸びています。我が身の残りの命と引き替えに、新しい生命を育てる。自然の不思議さ、神秘さに触れたような気がしました。いつまでも杉のようまっすぐな心と、若竹のような若々しさを保ちながら生きて行きたいものです。今年(平成28年)の社会の繁栄と幸福を祈りながら。


 それにしても、老木が自らの生命を若いものにつなぐという発想は、私が詩集「残照」に載せた詩「残照」のテーマと同じです。戦いに傷つき倒れた少年剣士がもたれた大木。老木は彼に自分の命を受け取れというのですが.....。(ご興味が有ればこちらに案内が

謹賀新年


秋山鷹志

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