雨よりも ひもじさ勝(まさ)る
   昼下がり
    串は2本で 足りるのだろか

おまわりさん いつも近くで 見守るは
    子供の方か それともウサギ

  雨の昼どき、自分がおなかをすかしていたので、こんな句が。

 

 ときどき利用していた私鉄の駅前には、面白い子供の像が有ります。いつもは横を通り過ぎるだけですが、ある雨の日に、何気なく見てみると、とんでもない面白い場面に出くわしました。像にかかった雨が、滴となってしたたり落ち、それが子供の口の部分に集まっていたのです。まるで、像の子供がよだれをたらしているようにみえました。思わず足を停めて、まじまじと見直したのですが、一度そう見えてしまったものは、簡単には変わりません。目の前の動物を見て、「おいしそうだな」と、よだれを垂らしているかのように妄想は膨らんでいきました。

 実は、子供の目の前にいるのは、ハトだと思い込んでいたのですが、今回写真を撮りに行って確認すると、それはハトではなくウサギでした。駅の反対側にハトの像が多くある為、そちらと記憶が混同していたようです。焼き鳥のイメージが出来上がっていましたので、『串』と詠んでしまいました。でも、敢えて修正しないことにします。

 

 この像のいわれなどはよく知りませんが、本当に交番の目の前にあります。それが、妄想の次の句を、詠ませることにつながりました。

 

 ブラックユーモアなどと受け取らず、軽く笑っていただけるとうれしいです。