多すぎる流通の中間業者

 今の米不足と異常な高騰は、突き詰めると大きな2つの根本的原因に突き当たります。ひとつはいうまでもなく、国・農水省の政策の不備であり、もう一つが、流通における中間業者の存在です。まあ、国の政策はいうまでもないことですけれども。問題なのは。流通における中間業者の問題ですね。これは、今回の米騒動だけの話ではありません。日本の、産業構造そのものの問題ともいえます。

 一つは、あまりにも中間業者が多すぎるという問題です。この多重構造は、産業の根本的な問題ですから、何としても改善して行く必要があります。ただそれには相当なエネルギーが必要です。なぜなら無駄な中間層を排除するということは、業者を排除し、そこに働く人たちを排除するということにもつながるからです。ですから、そう簡単なことではなく総合的な経済政策の中で、取り上げていく必要があります。

 ですが、そろそろこの問題に本気で取り組むときが来ているのではないでしょうか。今人手不足が騒がれているのは良い機会かもしれません。多くの移民を入れようと、わけのわからない政策が、強力に推し進められようとしています。こうした対処療法ばかりで、その場しのぎをする腐った政治家の政策をこれ以上許していると、この国はさらに誤った方向へと進んでしまいます。結局は政治の問題に帰着しちゃうのですけれども。とにかく中間業者の多重構造を問題として認識する必要があります。

 中間業者が多いということは、そこで利益がとられている。ということです。例えば、福島の原発事故現場の労働者の賃金が安いということが問題になったことがあります。そこで東京電力が。確か2万円ですかね。増額したんですが、末端の現場で働く人の給料はほとんど上がりませんでした。なぜって?なんとそこまでに、六段階もあったんですね。この中間業者が、みんな利益を取るわけですから、現場には全額などとどかないわけです。
 米騒動においても、同じことが起きてるわけです。 JA農協をはじめとする中間業者が潰れたという話はまだ聴こえてきません。ということは、生産者である農家と、消費者だけが割を食ってるのですね。このことを。よくよく理解しておかなくてはなりません。
 それでは皆さん、また次回。

令和7年5月9日(金)

2025年05月09日|分類:政治, 経済