私たちは「怖い」「うれしい」「腹が立つ」と、感情を意識して感じます。 しかし、その前から脳ではさまざまな処理が始まっています。
大切なのは、私たちが感情を意識する前から、脳と身体ではすでに処理が始まっていることです。
ただし、この流れは一本道ではありません。 感覚、記憶、身体反応、注意、判断などが短時間に情報をやり取りしながら、 私たちが「感情」と呼ぶ状態を作ります。
触ってみる「感情の脳地図」
感情は一つの場所だけで作られるわけではありません。 下の感情ボタンや脳の印を押して、どの領域がどんな役割を持つのか見てみましょう。
「恐れ=扁桃体」「喜び=腹側線条体」のように、一つの感情を一つの場所へ固定することはできません。 同じ領域でも、状況や記憶、身体状態によって働き方は変わります。
身体も感情の一部
「脳だけ」で感じているわけではない
怖い時には心拍や呼吸が変わり、筋肉も緊張します。 そして、その身体内部の変化も脳へ戻され、私たちが感じる感情の強さや質に影響します。
つまり感情は、脳から身体への一方通行ではありません。 脳と身体が互いに情報をやり取りする過程でもあるのです。
感情は「場所」ではなく「働きのつながり」
脳地図を見ると、どうしても「感情はここにある」と考えたくなります。 しかし実際には、知覚、身体反応、記憶、意味づけ、行動の調整など、 複数の働きが結びついて感情になります。
感情とは、脳の一点にあるものではない。
脳と身体のネットワークの中で生まれ、私たちの意識にのぼってくるものです。