私は ウンチ だった

 私はウンチでした。と言っても、流行の漢字ドリルの話ではありません。少し前、3月に出された「スポーツ基本計画」なるもの、テレビなどではほとんど取り上げられなかったようですが、ネットではそれなりの反響だったようです。それも、私と同じウンチ仲間の発言がおもしろかったり、うなずけたりするものが多数でした。

 あ、そうそう、音痴(オンチ)に対して運動神経オンチだから「ウンチ」。どれだけの人が知っているかわかりません。ほとんど私の周りの仲間だけかも知れませんが。

 ウンチにはろくな思い出がありません。いじめの対象になったり、心が傷つくことばかり。なかで、未だに身体に残ってしまったウンチの傷跡。体育館でマットを引いて前転をしていたとき、最後の回転がちょうどマットのはじだったのです。見事に尾てい骨を床にぶつけました。

 医者が笑いながら言ったのです。うんちが出ないようなら手術だけど、そうで無ければほっとこう。ということで、私の尾てい骨はそれ以来斜め横に曲がったままなのです。

 基本計画なるもののうさんくささは今更なのですが、人間を対象にした政策が人の心を一切考えていないことに、つくづくこの国の劣化を感じてしまいます。

 ウンチは人間なんだぞ! ウンチ仲間と共にそう叫びたいと思います。あなたはウンチですか、それとも?

 

平成29年6月3日(土)

2017年06月03日