いまの日本人が求めているもの 勧善懲悪の復活
万歳! 俺は正しかった! いや、はしゃぎすぎだな(反省)。
9月21日のブログで、『「半沢直樹」は現在の「水戸黄門」』で、このドラマは現在の水戸黄門だと書いた。ただ、最終回放送前だったので、最後がどうなるかは保証しないと書いたのだが、見事に印籠が出されて、悪代官は滅んだのだった。とくに、女性大臣が、原作ではだめなまま終わったのに、ドラマでは、正義に目覚めて潔さを示した。
これって、やっぱりどう考えても、勧善懲悪のドラマだよね。しかも、最終回では、大どんでん返しの連続で、悪党どもがオセロのように正義の使者に変わってしまった。これはドラマとしてはいかがかと思うのだが。制作者たちの思いだったのでしょうな。
最終回も32%を越える高視聴率だったそうで、まずはおめでとう。それにしても、ややこしい筋書きや、面倒な説明が多い最近のテレビドラマの中で、ここまで素直なのも珍しかっただろう。そして、それこそが、今日本人が求めているものにほかならないと思う。
もう、人権、男女平等、平和....こんな言葉の氾濫とへりくつばかりのテレビに、辟易しているのが本当のところであろう。そこに、ここまで正義と悪が明確で、しかも最後に正義が勝つ。おまけに、主人公の妻など、まるで忠臣蔵の大石の妻のように、武士の妻の鏡のような台詞。
社会が乱れたり大きな災害が起きると、集団農耕型気質の日本人も本来の孤高武士型気質に揺り戻しが起きると、常々書いてきたのだが、どうやら目に見える形で表れてきたように思う。
日本人がサムライの心を取り戻し、もう一度一生懸命(一所懸命)に生きる努力をすれば、この国は必ず輝きを取り戻す。そう信じている。ただ、一方であまりに腐った日本人もたくさんいる。いわば精神の二極化が起きているのだろう。ここからは教育改革の問題になる。
歌と同様にドラマもまた時代を映す鏡なのだとつくづく思う。
令和2年9月29日(火)