有毒ガス検知等の手軽あるいは高性能なセンサー開発を

 ひょとするとこれは烈風飛檄(日本改革試案)の具体案に属する話かもしれませんが、とりあえずブログで。

 土浦市でマンホールの汚泥処理をしていた会社員2名が、相次いでマンホールに落下して死亡した。まだ原因は判明していないが、この手の作業中に一酸化炭素などの有害ガスにやられる事故が後を絶たない。だが、この手の事故への関心は低くメディアもろくに取り上げず、深掘りなどまったくしていないようである。

 現在の人類社会において、センサーはもはやなくては社会が成立しないまでになっている。だが、その割に、センサーの一般的な普及がなされていないように思える。
 たとえば、今回のように有毒ガス発生の可能性がある場所での作業においては、その検知センサーがなぜ使用されないのであろうか?

 理由はいくつもあるのだろう。そもそもセンサーを作ることの難しさがある。オーム真理教のVXガステロの後、警察が教壇に踏みこむときも、ガスに弱いとされるカナリアを持ち込んでいた。いまでは、多くの毒ガス検知センサーが製品化されていて、検査員などの携帯用もいくつもできている。数千円からと価格もそれほど高価でもない。
 だが、現場においては一種類の毒性ガスだけとは限らないからか、コストの削減のためか、事故発生と比較して、普及率はどうなっているのだろうか?

 万歩計程度の大きさでベルトにつけられ安価であれば、作業の現場に応じたセンサーを持つことはそれほど負担ではないように思える。作業時のガイドラインに義務化するほどに普及して、毒性ガス事故ゼロになってほしいものだと思う。


 関連する明るいニュースとして、加太につけた麻薬などを素早く検知する装置が、空港などで試験導入されることになったという。前々から、開発すべきと言っていた製品がようやく実用化されたようである。ただ、検知に2分とか、これではまだまだ力不足だろう。怪しい人間を別に連れてきて検査するにはよいが、金属探知機のようにゲートを通過するだけで探知できないと、空港などでは効果がそがれてしまう。各種センサーの塊でからなるゲートをくぐるだけで、様々な有害品の所持がわかる高性能センサーの開発がまたれる。

 こういうゲートができれば、新幹線の改札口で簡単にチェックができるようになる。こういうことにこそ、もっと開発促進政策を強力にすすめるべきなのである。経営者たちももっと国内の投資先二眼を向けるべきだとつくづく思うのだが。

令和2年10月21日(水)

 

2020年10月21日