科学技術も「劣化の平成時代」だった

「世界初の6G試験衛星、打ち上げ成功」テレビなど一般のメディアではほとんどやらないにニュースです。今はやりの5G携帯ではありませんよ。その次の6Gです。で、やったのは言うまでもなく「中国」です。

 5G携帯では出遅れた日本は、6Gで先回りして頑張るしかないと、のんきな話があふれています。そもそも出遅れたのではなく、ないもやらなかったというのが本当のところであり、次世代の6Gにしても、研究開発が進んでいるという話は、ほとんど聞こえてきません。

 今回の衛星での試験に使用された「テラヘルツ波」という周波数は、近年様々な分野での利用が研究されており将来有望なのですが、技術展望によれば、日本は竹槍で海外と戦っている状況だそうです。(『テラヘルツ波技術展望』斗内政吉2018)

 デジタル庁もよいのですが、大学や研究機関での基礎研究支援額の減少、基礎研究の実用化展開のなさなどの大きな問題にはどう答えるのでしょうか?もはや、単にデジタル化(言い換えれば機械化)の時代は終わっており、最先端の科学技術開発におけるデジタル技術の活用が課題なのですから。

 大衆迎合とまでは言いませんが、大衆受けする言葉を並べるのは、日本政府のデジタル化と称して20年も前から行われてきました。失敗の原因を明確にせずに、何度繰り返しても、結果は同じでしょう。大半を占める集団農耕型気質の日本人は、保身と現状維持第一なのですから、それをどのように打開するのか、そこのアイデアなしにはことは進みません。


 大学ランキングでの日本一人負け、人口あたり論文数が先進16カ国で最下位などの情けないニュースの一方で、世界では「太陽電池を300分の1のコストで実現(アメリカ)」、「化⽯燃料を使わない航空機⽤ジェットエンジンのプロトタイプ発表(中国)」、「核熱推進エンジンは⽕星まで3カ⽉で移動可(アメリカ)」、原子力電池、恒星エンジン、脳直結デバイス....。

 
 科学技術に関わるニュースを見るたびに、日本のひどさにはもはやため息すら出てきません。これ以上の日本そして日本人の劣化はみたくありません。
 なんだか、自虐的な気質の人達と同じような話になってしまいました。でもまだ諦めてはいません。20年前からHPで様々なアイデアをだしてきましたが、20年でだめなら30年頑張ります..できるかな。
 とにかく、未来を切り開く体力と気力がある日本人に期待しています。

令和2年11月9日(月)

 

2020年11月09日