北朝鮮水爆実験で露呈したあまりにも無知な日本のテレビ出演者達

 北朝鮮が4回目の核実験を実施した。しかも、初の水素爆弾(水爆)だと発表された。終日テレビでは、このニュースで持ちきりであった。だがあいかわらず、日本の脳天気さ、無知さにはうんざりである。MCと言うのか何か知らないが、アナウンサーだかタレントだかの司会者はもちろん、コメンテータも専門家も、その名に値する発言をする人はほんの一握り。

 いくら軍事の専門家で無くても、原爆と水爆の違いや、潜水艦を持つ意味、すでに日本全土が北朝鮮のミサイル射程内にあるぐらいの知識は持っていて欲しいものである。というか、ここまで無知だと、日頃の発言すべてがいかにいい加減なモノだったのかと思ってしまう。日本の置かれた安全保障の現状から見ても、軍事的な知識をもつだけで反平和だとか、必要ないとか言うのは、平和ぼけなのでは無く、明らかに無能なのだと知るべきである。

 今回の実験が本当に水爆だったのかどうかは、今のところわからない。だが、早くも多くのメディアは、水爆では無いと言う甘く見る報道を流している。楽観主義で原発事故を起こしたのに、軍事的にはいまだ楽観主義から抜け切れていない。ちなみに、高い技術が必要な水爆と原爆との中間に位置する技術実験がある事を指摘したのは、軍事専門家ぐらいである。メディアには情報ぐらいまともに収集して欲しい物だが。


 相変わらず、場当たりでその場だけ騒ぐだけ。まともに自国の安全保障を論じる雰囲気はでていない。しかし北朝鮮だけで無く、イランとサウジの衝突が思わぬ事態を生むかも知れない。そんな大変な世界の不安定化が進む季節に入ったことは、せめて若者には理解して欲しい。

平成28年1月6日(水)

2016年01月06日