いまは自尊自重して静かに


 コロナウイルスでも、日本政府の対応の遅さ、不十分さへの批判があります。そこでよく言われる言葉に、「○○に学べ」という言葉があります。○○には外国の国名などがはいるのですが、個人的にはやはり外来崇拝を感じてしまうのです。もちろん学ぶなとか、日本の方が優れているなどというのではありません。そうではなくて、なぜ日本では他国がやれることをやれないのかを考えてもらいたいのです。

 例はいくらでも挙げられますが、例えば、台湾の素早い対応を賞賛していますが、では冷静に比べてください。台湾では常に安全保障上の脅威を感じていますから、情報収集は活発です。武漢で封鎖が起きた時、いち早くスパイを送り込んで何が起きているのかを調べたわけです。そこで事の重大性を認識できたのです。日本で情報活動をさせないのは誰ですか、野党、メディア、文化人等、皆日本人ですよ。
 台湾では政治家では無く、専門知識を持った優秀な閣僚が陣頭指揮に当たった。それに引き替え、日本では素人大臣がなにもしないでいる。その通りです。でも、大臣をお飾りにさせているのは誰ですか?官僚は実権を握るために専門家などいやなのですし、政治家も威張っていたいだけですから、大臣の仕事をする気など端からないのです。大臣などはじめから名誉職です。でも、そんな政治家を選んでいるのは誰ですか。多くの国民です。

 総理大臣が指導力を発揮しない。そのとおりです。でも、全て国会や野党あるいは自公の党の了承を得ないでやるのはケシカランと言って邪魔するのは誰ですか。緊急事態宣言を出すのに国会の事前承認ですって?ミサイルが飛んできたら打ち落とすのに、まず国会承認ですか?危機時の対処すべてが、歪んでいるのですよ。
 指導力を発揮させないのは、何でも相談して決めなければならないという一見正論に見える、自分が総理と同じ権限を持つかのように錯覚した多くの集団農耕型人間の妨害に他成らないのです。


 もっといえば、国民が求める休業の補償です。世界で補償を求める国民も補償する国もほとんどありません。あり得ないからです。でも、他の国では素早くお金を困っている人に支給しています。独では月20万(一例)ですが、最短2日で振り込まれれたとか。要は言葉などどうでもいいはずです。それをひたすら「補償」なる言葉にこだわり続ける勢力がいます。なぜですか?
 支給だろうが、見舞金だろうが、援助だろうが、お恵みだろうが、そんな事はどうでも良いのです。困窮をしのぐ現金が手元に来れば良いのです。これを邪魔してるのも、法律がどうの、前例がどうの、公平性がどうのと、自分が困らない政治家や官僚など多くの関係者が、うだうだやっているのです。

 さらにきついことを言えば、1000兆円もの国の借金が無ければ、財源騒ぎなど起きないで、すぐに現金をばらまけたはずです。こんな借金を許したのは国民です。高齢者優遇、医薬品企業(外国も含めて)優遇、ばらまき要求、過疎地のインフラ整備、グローバリズムという一部企業の優遇、内需軽視等々を平成にやり続けたからです。東京の方がいい、家族の面倒など見たくない、金儲けが出来れば悪いこともかまわない。多くの国民が利己的な考えに傾いていたのです。

 むろん緊急時の今、そんな事を言っても始まりません。ですが、危機だからこそ反省しなければ、何度でも同じ事を繰り返します。もうすべての国民は目を覚ますべきなのです。
 いやなこと、辛いことも、どうすべきかを根本的に考える時なのです。それを言わずに、他国を褒めそやすだけのメデイアは、外来崇拝以外の何物でも無いのです。

 これ以上コロナウイルスで苦しむ人が出ないように、みんなで自尊自重しましょう。今はひたすら静かに、そして終息したら社会変革の行動に移りましょう。

令和2年4月14日(火)

2020年04月14日