学歴、レッテル偏重社会の証

またまた週刊文春の掘り出し物らしい。

 テレビのコメンテータとして良く顔を見る、経営コンサルタントのショーン・マクアードル川上さんの学歴詐称問題。レギュラーが決まっていた番組まで降板することに、嘘の代償はいつも大きいが。

 まともに聞いてもいなかったせいかもしれないが、個人的には、それほどたいしたコメントをしているとは思えなかった。それがいかにも報道番組のコメンテータですという立場に収まったのも、結局は、嘘の学歴や肩書きなどの、ラベルやレッテルばかりを重視するいまの日本社会の縮図なのだろう。


 日本衰退の原因のひとつは、人を見る眼のなさに有ると思っている。人でも、その人物の本質が優れているのであれば、肩書きなどどうでも良いはずだが、人を見る眼が無いから、肩書きや見た目、張られたレッテルで選んでしまう。特にテレビは、その傾向が強すぎるのだろう。専門家のコメントというと、どこの局もどの番組も、同じ人間ばかりでてきて、おなじ話を繰り返すだけ。

 それにしても、大手マスコミとか新聞・テレビ関係者が、一段低く見ていた週刊誌に、ひたすらネタまですがるとは、彼らにはもはや恥も誇りも無いのだろうか。

平成28年3月16日(水)

2016年03月16日