松下電器ファンがまだ生きていた!少し感激
『「日本人の魂」を買われてはならない――僕がパナソニックに行く理由』偶然こんなコラムを読んだ。
5月にパナソニック CIO(最高情報責任者)に就任した玉置肇氏との対談である。
ほぼ6年近くPグループ会社におせわになり、最後はリストラされた身の上からすれば、いくつかの事実誤認があると思うのだが、その心意気は高く評価したいし、何より似たような思いを持っていることがうれしい。
まず、パナソニックではなく松下電器への愛着である。これは松下幸之助という日本人への愛着と言えるのかもしれない。ちょうどこの社名の全面変更時に立ち会ったのだが、会社がおかしくなっているときに、過去からの決別と称して行われるもので、成功した事例は非常に少ない。社内でもなぜというのが、多くの社員の思いであった。入れ物をいくら変えても、中身が腐った酒のままではどうしようもない。
Pに限らず日本企業の時価総額があまりにも安くなってしまった事への危機感は、全く同感である。もはや、日本企業などいくらでも買収可能なのである。その上で技術だけとって、後は捨ててしまうのが外資の本質というか、日本企業への認識である。これにより多くの技術が流出し、日本の劣化がさらに進んだ。
ちなみに、Pの株価は、退職後10年以上も経つが、購入価格を回復していない。
コメントにも見られたのだが、いわゆる50代以上の現状維持派や、頭の固い社員をなくさないとどうにもならないという話は、相変わらずよく聞こえる。しかし、もはやこれは都市伝説の類いである。Pでは、何度も年齢によるリストラ(私もこれ)をやってきた。おまけに、すでに何万人もリストラしてきているのだ。で、変わったのだろうか、良くなったのだろうか?本質はこにはない。
愚痴や嫌みはこの位にしておき、大きな危惧がある。中国にのめり込みすぎてきた結果、すでに社内では中国企業に乗っ取られる覚悟が出来ているのかもしれない。これだけは、日本人として許しがたい。彼には、ぜひともがんばっていただきたいと心から願う。
日本劣化の本質などは、「歪んだ人達」(アマゾンKDP)などを参照していただきたいが、それは夢か。
令和3年7月15日(木)