「余震」がだめなら「連震」に

今日も夜中に大分と宮崎で最大震度5強の地震がありました。とにかく地震が多くて、震度5強も珍しく無くなりました。災害列島の宿命なので、自然災害の話はまたにしましょう。

大きな地震発生のたびに、気象庁が会見を開いて説明をします。その中で、変わったことがあります。それが「余震」という言葉の使用をやめたことです。マスコミもすでにやめています。この理由は、地震の多さと関係しています。

余震は本震と対で使用されていました。大きな地震が本震でその後に続く小さな地震が余震です。しかし、この常識が見事に破られました。本震の大きな地震のすぐ後に、さらに大きな地震がきたり、震度7の大地震が続けて2度も起きたりしたのです。その為に余震という言葉が、誤解を与えると言うことで、使用しなくなりました。

今後も同様の規模の地震が続くことが考えられ、特に2-3日は注意が必要です、という説明をするようになりました。これはこれで良いのですが、なぜ余震に変わる言葉を考えないのでしょうか?

そこで提案です。大きな地震の後に続いて起きる地震を、連続して起きる地震「連震」とよび、特に2-3日中に起きるものを「続震」と呼んではどうでしょうか。漢字二文字で簡単ですし、字を見れば意味合いも伝わると思うのですが。


戦後自虐的な思考を教育されたためか、国語の力が落ちているように思います。とくに、新しい日本語を生み出す力がなくなり、すでに日本語にちゃんとした言葉があるのに、わざわざカタカナの外来語を使う有様です。明治維新など海外の科学技術に日本が簡単に追いつくことが出来た理由のひとつには、外来の概念・単語の翻訳・日本語化があります。江戸時代、明治時代には、特にこれが先人によってなされていたからこそ、その後の急速な社会の発展もあったわけです。実際、この時期に作られた日本語が多く中国などの漢字圏で取り入れられています。

ましてや、自国内において生まれた概念などを現す言葉・単語を生み出せないのは、日本人の文化力の劣化以外の何者でもありません。すぐに消えていくはやり言葉ではなく、長く使われるきちんとした単語や言葉を作り出す努力をするべきだと思います。

令和4年1月22日(土)

 

2022年01月22日|分類:文化, 社会