観光船事故と無人機開発
ドローンがはじめに作られてからかなりの年月が経ちます。当初の研究段階では日本もそれなりであったのですが、今では軍事はもとより民生用つまり一般の産業としても世界から取り残されてしまいました。この理由を今またここで述べることは、主題ではないのでやめておきますが、軍事用をひたすら否定する歪んだ社会が大きな原因である事は間違いがありません。
さて本題に入りましょう。今日午後北海道の知床半島付近で、観光船の事故がありました。乗客24名と乗員2名が乗った小型の遊覧観光船が、救助を求めて連絡をしてきた後、行方不明となりました。
ニュースから今までの経緯だけ拾ってみます。
船が浸水しているとの救助連絡が、午後1時10分過ぎに入りました。
海上保安庁が航空機2機と巡視艇5隻を現場に向かわせました。
その後に、船が30度傾いているとの連絡があり、それ以降連絡が取れなくなりました。
午後4時半にヘリコプターが現場海域に到着しました。
午後6時半現在、観光船も乗客らも見つかっていません。
疑問に思うのは、現場到着がなぜこんなに遅いのかという事です。もちろん船舶ではしかたがないでしょう。特に波が3m、風邪が15mと海も荒れているからです。
それにしても航空機の到着にこれほど時間がかかるのはなぜなのでしょうか?ひとつは、知床半島の近くに海保の飛行場がなかったということでしょうか。それとも自衛隊機のスクランブルのような体制が、海保には無いということでしょうか。
海保や関係者を責めているのではありません。技術軽視や産業力の劣化が、社会の安全すら保てなくなっているのではと危惧しているのです。
提案はたったひとつです。ドローンと呼ばれる無人機で、超高速で現場まで飛行し、そこでは低速で低高度の飛行が可能な機体を開発すべきだという事です。まはや、ドローンの世界で軍事も民生も、区別などないのです。
知床半島の陸地近くを遊覧する観光船の自己で、現場に3時間以上もたどり着けないというのは明らかに異常です。災害救助用としても、威力を発揮できるようなドローン(無人航空機)を今すぐ開発して自己などに備えるべきです。
蛇足ですが、ドローンという言葉について補足しておきます。一般にドローンというとあの小さなヘリのようなものを想像しますが、軍事の世界においては全く違います。軍事の世界では、要するに無人機のことをすべてドローンと呼称しています。それには、航空機だけでなく、海上の船舶、海中の潜水艇まですべてドローンなのです。要するに無人で動くもの全体です。ですが、中身は、人間が操作するものから、自立型のロボットのような無人機まで有るわけですから、話がややこしいのです。そのことだけ理解しておいてください。
一刻も早い、乗客乗員の救助を願って、とりあえず筆を置きます。
令和4年4月23日(土) 午後6時54分