中国のウイグル族収容の警察ファイル流出は、ウクライナ侵攻同様に世界を変える
中国のウイグル族への弾圧は、これまでも証拠となる様々な情報が流れていました。しかし、今回流出したとされる警察ファイルはその規模と内容からも、これまでとは比較にならないものです。いわば決定的な証拠と言えるものです。誰が入手したのか不明ですが、アメリカの研究者の手に渡りそこからBBCなどのメディアによって検証され、公開されました。
世界中のジャーナリストが参加して、その内容を検証したのです。その量があまりにも膨大なだけではなく、言い逃れが出来ない画像も多く含まれており、検証した人達にショックを与えました。中国は、これまで同様にフェークだと言うことで言い逃れられると考えているようですが、私には、ロシアのウクライナ侵攻と同じくらいのインパクトがあると考えています。
ロシア寄りの欧州各国が、ウクライナ侵略によってロシアへの見方を180度変えたように、欧米の多くの国々も未だに中国との友好第一と考えています。しかしながら、この一連の写真をみれば、考え方を改めざるを得ないでしょう。手足に鎖をつけられ、頭から黒い袋をかぶせられて、銃を持った中国人に連れ回されているのです。どんな証言よりも、強い印象を見る人に与えます。
すべてが偽の写真だと言うにはあまりにも数が多すぎます。また実際に収容されている人の家族の証言も取れているために、フェークだという嘘も通用しません。ロシアの嘘が世界で全く信用されなくなったように、これから中国の嘘も世界で信用されなくなるでしょう。これが浸透したとき、世界の対中国の流れは確実に変わるでしょう。少なくとも欧米先進国の意識は。
この国際政治の流れが変わる端緒になる出来事に対して、相変わらず日本の脳天気な反応には、ただただあきれるばかりです。劣化した日本人は、潮目が変わるとき、変わったときを正しく認識すら出来なくなっているのです。
これまで通りの中国詣でを続けるならば、今度は日本が世界からつまはじきにされることになります。それほど大きな出来事なのです。中国という巨大なダムも小さな一つのひび割れから崩れ去る可能性すらあるのです。
まだニュースを知らない人は『ウイグル族収容施設 “内部資料”流出 内容は? 中国は反発』(NHK)などを検索してみてください。これがニュースランキング上位に上がらない今の日本のことが、むしろ心配です。
令和4年5月28日(土)