サイバー攻撃の被害企業に対するペナルティはどうか?

 日々のニュースでITシステムのトラブルやサイバー攻撃の話題が流れない比はありません。それほど日常化しているにもかかわらず、日本社会や日本人の関心はうすいようです。ここでも危機意識が希薄なのです。安全は向こうからやってくるものという意識は日本人の置かれた立場からやむを得ない部分もあります。

 日本において危機とは、戦国時代や外国からの侵略などを除けば、大抵が自然災害でした。自然災害は、人間の力ではどうにもならないのですから、被害を受けても仕方が無いと諦めるしかなかったわけです。しかもいつ来るか全くわからない、つまりは相手任せなわけです。こんな環境下で何万年も暮らしてきたのですから、日本人の安全意識が他国と違うのも仕方が無いのかもしれません。ですが、すでにグローバル化が叫ばれ、世界が狭くなってから半世紀以上がたつわけです。もういい加減で、安全は向こうから来てくれるのではなく、むしろ犯罪が向こうから来るのだと意識すべきです。

 特に組織や起業へのサイバー攻撃で情報が漏洩したり、金銭が盗まれたりと多大な被害が発生しています。にもかかわらず、未だに起業のサイバー攻撃への危機意識は低いままです。被害が出ても、社会からも指してたたかれないので、他の企業は他人事のままでいます。

 こうなると、被害に遭った企業にさらなるペナルティでも与えないと、日本企業の意識は変わらないのかもしれません。ペナルティを与えることで被害をさらに隠蔽するばかりだと言われるかもしれません。その通りですが、それでも、どうせ隠蔽する企業はペナルティがなくても隠蔽するのです。隠蔽したらさらにきついペナルテイを与えます。ここまでしないと、意識が変わらないのかもしれません。


 同時に、日本のIT技術力が非常に低いことを認識すべきです。こんなに甘い国は先進国ではあり得ません。政治家も口では色々言いますが、真に実効性のある対策を打っているとは到底思えません。

 インターネットはそもそも初期段階では研究者などが、性善説で利用し始めました。だからこそ、ここまで拡大でき他のも事実ですが、そろそろ限界に来ているのでしょう。全く新しい、性悪説に基づくネットワーク・インフラが出来てくるかもしれません。そのとき、日本だけ取り残されないようにすべきでしょう。

令和4年5月31日(火)

 

2022年05月31日|分類:安保, 社会