家事業の週休二日制(家事休日日のすすめ)

 夫婦共稼ぎが当たり前となった時代に、家事の専業主婦(主夫)の話などすると叱られるのかもしれませんが。ただ、どんなに家事の機械化が進み、分担が出来るようになったからと言って、家事そのものが全くなくなったわけではありません。また、すべての家庭が大金持ちになって、家事を代行業やお手伝いさんに頼むことが出来るわけでもないでしょう。

 肥満の原因のひとつは、人間が楽をするようになったからだと言います。それはあながち嘘でもないようです。昭和の前半くらいまでは、家事も重労働でしたが、機械化によってかなり楽になりました。いまでは、家事をしながらダイエット体操をするのがあるくらいですから。

 そうはいっても、まだまだ家事は家の中で行う仕事としては、育児を除けば最も大変なものでしょう。そこで提案です。昔の人は年に数日の休みしかない事もありました。それが今では週休二日は当たり前になり、週休三日さえも言われています。でも、家事の休日というのはあまり聞きません。

 重労働なのですから、週に一日くらいは家事を全くやらない日を作りましょう。ここから様々な派生効果が生まれると思います。

 家事と言えば、炊事・洗濯・掃除が三大ものでしょうか。ここでは育児をとりあえず家事から外しておきましょう。こればかりは相手もあることでなかなか難しいでしょうから。

 三大家事でも、洗濯や掃除は、週に一日くらいやらなくても問題無いでしょう。私など週一もやらないのですから(恥)。問題は、食事ですよね。週一の絶食は身体にも悪そうですし。ですから、食事は基本的にすべて外のもので済ませましょう。
 朝は、近くの喫茶店でモーニング、昼は会社近くの食事処かコンビニ弁当など基本的にいつもと同じですね。夜は、外食を基本にしましょう。出前もありですね。散歩がてらテイクアウトも良いでしょう。

 こうすれば、きちんと丸一日、家事をしないで休めます。365日休み無くやらなくてはならないと考えてやるのと、週に一日は全く何もしないと言うのでは、心の負担が違います。間違いなくストレスが軽減されるはずです。やらなくて良い、やってはいけない日があることは、生活への考え方が相当に違ってくるはずです。
 ちなみに、掃除を一日でも欠かすとイライラする潔癖症の人は、少し行き過ぎてますから心療内科の受信をお勧めします。


 週の内、家事をやらない日は各家庭ごとに決めますが、土日を避けて平日にします。そうすれば外食のお店さがしでも困らないでしょうから。それに、土日はもっと他のことに有効に使いましょう。多くの家庭が、週に一日でも三食外で食べるようになれば、地域の飲食店にとっても好都合なはずです。商店街も賑わいが復活するでしょう。出前を取れば、おそば屋さんも復活するかもしれません。社会にとっても様々な恩恵があります。外食産業などは、どうしても客の混み具合に偏りがでます。ですが、平日に分散されて客が来店してくれれば、売り上げも平準化してのぞましくなります。出前なども同じでしょう。極端な集中から解放されるはずです。


 こんな光景が浮かびます。
 『子供がいるので、家事休日日の夕食はピザの出前を取りました。子供が寝た後、夫婦で口直しにお茶漬けでもと考えました。昨日の残りのご飯に大人のふりかけをかけて、お茶を満たします。そこで妻は、とっておきの高いうにの瓶詰めを出してきました。夫は、高級かに缶を出してきました。どちらを開けるか悩みます。』

 子供に内緒で食べるという後ろめたい罪悪感、背徳感が、食欲をむしろ進めます。夫婦の絆も深まります。少し贅沢なものを食べる幸福感を味わうことも出来ました。こんな日常の小さな幸せが、日々あふれる社会。それこそが豊かな社会です。

 少しだけ、生活のパターンを変えるだけでも、人生は豊かになります。そして、その豊かさを演出する様々な品物が購入されて消費も拡大します。

 政治が行う政策には様々なものがありますが、強制でも法律でもなく、生きていくちょっとした提案、それも立派な政策だと思います。明治以降の欧米の効率一辺倒に毒された今の日本人は、心のゆとりを無くしています。でも、それはほんのちょっとしたことで、取り戻す事も出来るのです。

 今日からでも、週一日の家事休日日を設けませんか。



 追)そんな経済的な余裕など全くないという方もおられると思います。でも、この提案に怒らないでください。
外食をする経済的余裕など無いという課題は、政治の問題です。別のところでは、男女間、正規非正規間の給与格差を認めない提案もしていますので。さらに所得倍増も。弊著「一国二経済制度」で内需拡大策による所得倍増の具体案を提示しています。


 専業主婦のあり方はさておいても、昭和の成長期には、一人の稼ぎ(収入)で家族四人が食べていけたのです。それが、今では二人が働かないと四人家族が食べられないというのは、明らかに社会の劣化です。それを男女同権とか、女性の社会参加などという言葉でごまかすべきではありません。日本国民も、だまされるべきではありません。その意味でも、家事休日日制は意義あることなのです。


令和3年7月25日(日)

2021年07月25日|烈風飛檄のカテゴリー:idea