行政警察の創設

 総務省のホームページには、こんな文言があります。
 『行政相談は、担当行政機関とは異なる立場から、行政などへの苦情や意見、要望を受け、その解決や実現を促進するとともに、行政の制度や運営の改善に生かす仕組みです。 「どこに相談したらよいか分からない」、「役所に申請したが、手続が進まない」など、まずはご相談ください。難しい手続は不要でご相談いただけます。』
 さらには、電話(行政苦情110番)などの受付窓口も用意されています。

 行政と言えば、立法と共に政治そのものを現すものです。大きな政策を実行する為の国家行政から、地元自治体による身の回りの日常的な行政まで、社会の仕組みは行政によって行われる仕事で成り立っているとも言えます。では、行政警察とはどのようなものなのでしょうか?

 一方警察と言えば、犯罪を取り締まる組織ですが、事件が起こってからでないと動かないなどの批判があり、予防警察の創設なども提案してきました。その後、交通事故の取り締まりと同様に犯罪も未然に防ぐことにも注意を向けるようになりました。それでも、ストーカ事案では、事前の警告にもかかわらず最悪の事態になる事案が後を絶ちません。予防も難しい物です。現行警察と予防警察の両方の機能をより効果的に行う組織が行政警察です。

 行政警察の主要任務は、行政が行う管理・監督の補助と実力行使の手伝いと、行政組織の監視・監督です。地方自治体などが、行政の一環として行う各種組織への管理・監督は実に様々な領域にわたり、膨大な分野にまたがります。その為慢性的なよさん・人員の不足が言われています。結果として、例えば産廃などの不法投棄とその結果引き起こされる土砂崩れなどの災害など大きな社会問題に発展することも少なくありません。
 また、教育現場における教育委員会と学校のいじめ隠蔽など、行政と他の組織との癒着などは常に問題としてあげられています。おかしな事に、この主の問題で行政側が責任をとったという話はほとんど聞きません。

 このような問題点を少しでも是正する為には、もはや警察権力を持つ行政警察という組織が必要だと考えるのです。

 不法投棄など、何度も行政が指導したり命令しても、ほとんど効果がありません。槍独なのです。これは今の行政には、実力行使を行える組織も人員もほとんど持ち合わせていないことも原因です。行政警察官が、不法と気の現場で、ダンプカーを制止したり、業者を厳しく追及したりする事が必要になっているのです。むろん、警察のいちぶですから、そこで抵抗すれば、公務執行妨害などの犯罪としても取りしまいが出来ます。いくら自治体がめいれいしても、強制力を何も持たなければ、今の悪質な業者の不正はなくなりません。

 行政と業者との癒着などでも、刑事事件として摘発されるのは氷山の一角でしょう。しょうじき、今の警察組織で巣で手の事案の摘発は困難でしょう。だからここでも行政警察の存在意義があるのです。どちらこと言えば、役人など行政側は、その責任を個人としてとらされることがほとんどありません。同じ刑法犯で有りながらおかしな事です。予防警察的名この腕、行政を行う側の行動をきちんとかんとくすれば、この主の問題も少しは改善されると考えています。

 このように、行政に関わる問題点を改善するひとつの組織として、行政警察の創設を提案します。はじめからぜんこくをカバーする警察にすることで、地元との癒着を避けます。また、機動的に事案に対応することで、最小限度の人員で大きな効果を生むことが出来るでしょう。全国で3千人程度の人数で良いと思われます。自衛隊や海保あるいは警察OBの再就職先の受け皿にも成ります。ただ、各種行政の知識や分野毎の法律知識も必要になりますので、実力行使と共に知的摘発部隊が必要でしょう。ここでも各種専門知識を持つ人材の登用で、働く人の雇用先にもつながります。

 本来から言えば、これを行政機関そのものがおこなわなくてはならないのですが、次善の策であり最も効率的な仕組みとして、この行政警察は有用であると考えています。

令和5年5月1日(月)

2023年05月01日|烈風飛檄のカテゴリー:idea