科学知識の国民への浸透策②
「科学知識の国民への浸透策①」の続きとでも言うべきものです。より具体的な提案を一つ述べてみます。それは、専門知識の国民への普及策でもあります。
プログラミングとセキュリテイに関する講習を幅広く国民に提供すべきです。
A.短期プログラミング実践学習
プログラミング能力はなかなか身につかないと思われがちですが、現在のプログラミング言語は誰でもできるものになってきています。ですから、こどもから学生さらには主婦(主夫)まで誰でも参加できる講座を用意すべきです。きもは、民間に丸投げしないことです。民間だでけは、受講生の身につかなくてもかまわないという商業主義が災いしますので。国だけでなく、自治体と大学などの専門家が協力すべきです。
次のような内容で良いのではないでしょうか。
3ヶ月コース、6ヶ月コース
夜間コース、土日コース、昼間(午後)コース。学生から主婦まで学べるように。
オンライン学習も認めるが、プログラムのバグ対応など対面時間は必要。
初心者向けに1週間程度のコンピュータ入門を付加しておく。
卒業試験と修了証書。
大学と自治体が場所と講師を提供する。
受講生が月千円~程度残りは国が負担。無料特待や貸し付けも準備。
すべて完全無料というのは、ヤル気の上で良くない。
多くのプログラマーと接してきた経験から、プログラミング能力を身につけるのに、3種類のタイプがあるように思えます。
①最初からすぐにプログラムが書けるようなとっつきの良いタイプ。このタイプは途中からなかなか上級プログラマーにならないことも多いのですが。
②はじめはなかなかうまくできないのですが、あるところから急に伸びるタイプです。このタイプは長続きさせれば伸びます。
③はじめからできてぐんぐん伸びる天才タイプ。このタイプはこの講座は必要ありませんから、時間の無駄だとお引き取りいただきましょう。
専門知識の習得には、個人の性格も関係してくることがありますので、こんなことも考えて講座を作ることが重要でしょう。
B.短期セキュリテイ実践口座
ネット・セキュリテイはもはやすべての日本国民が理解しなくてはならない基礎的な知識です。学校で不足していた多くの人々のために、こういう講座は必ず必要でしょう。
基礎から実践まで、最長6ヶ月程度の口座。1ヶ月ごとに高度になっていく感じ。
基礎知識学習はオンライン講座でも良いが、実践講座の最後は集団での実戦が望ましい。
卒業試験と修了証書。
セキュリテイ分野は幅が広いので、ここではすべての国民が最低限身につけておくべき事柄から、企業や組織のサイバー攻撃への対処法くらいの範囲でしょうか。それを越える高度なものや、防衛的攻撃二関わる知識は専門職の範囲でしょう。
これらの講座によって、中小企業でのIT人材育成にもつながるでしょう。裾野を広げることが重要です。これを国や自治体がやるとならば、民業圧迫などと既得権者や官僚からの反対が出るでしょう。そこをおさえるのは政治家(特に自治体の首長)の力量です。こんなこともできない知事はリコールすべきなのです。
また大規模なシステム開発(行政、教育機関向け)の場合においても、良い影響が出るはずです。バイトなどプログラマーが増えるのは、人材を確保する上に置いて望ましいことです。その結果、より高度なプログラマーの無駄遣いが削減される効果もでてきます。いずれはこれらの修了証書を持たない大学生が就職で不利になるくらいでちょうど良いのではないでしょうか。文系理系などという区分自体が時代遅れなのですから。
令和2年(2020)10月25日(日)