海上保安庁に巡視艇母艦を

自国の領土・領海や排他的経済水域(EEZ)の実効支配を全くしない日本の政治の現状は、まさに亡国の第一段階といえるのだが、その話しはここでは繰り返さない。

緊急に成すべき具体的な提案をしたい。

海保の懸命な努力にもかかわらず、日本のEEZ内での他国の横暴な行動はエスカレートとする一方である。日本海の豊かな漁場である大和堆(やまとたい)では、北朝鮮や中国等の違法な操業が行われているばかりか、危険で日本の漁船が操業できないというとんでもない事態が起きている。こうして、実効支配を強める反日国家に対して、有効な対抗策を講じない日本の政治家には失望を禁じ得ない。 好き勝手をやらせたため、北朝鮮は銃で日本側を威嚇したばかりか、北朝鮮の領海などととんでもないことを言い始めてしまった。そして、これを報じるのが保守派と呼ばれる一部の報道機関だけというこれまた恐ろしい状況にある。

しかたがない。こちらも黙って強力な対抗措置を講じよう。それが巡視艇母艦を中心とする巡視艇艦隊である。

ここで詳細を述べるのは敵を利することになるので、必要な機能などを述べるに留めよう。というか、私は軍事の専門知識がないので書けないのだが。

この巡視艇艦隊は、巡視艇母艦と複数(10隻以下)の巡視艇から成るもので、特定の海域において長期に滞在して、権益保護のあらゆる措置を行える能力を持つ。その為に次のような能力、装備を持つ。

巡視艇母艦
 ・これは自衛隊の「かが」のような多用途艦をイメージすればわかりやすい。大きさ
  もこの程度になる。
 ・前方部は豪華客船のような形状で、後部にはヘリ用飛行甲板をもつが、この甲板
  は少し高い部分に位置する。
  自衛隊の上陸強襲艦とおなじで、最後部が開いて巡視艇の出入りが可能となる。
 ・自動航行機能を持ち、乗員は10名以下で操船可能。
 ・客船のような設備をもつことで、乗員の長期の滞在が可能になる。
  今の時代きついだけではダメ。
  また、この機能によって災害時の一時避難所にも利用できる。
 ・ヘリ格納甲板は、ヘリを格納できる程度の深度を持つ格納庫連動式。
 ・左右いずれかの側面部には、格納式のドローン飛行甲板を供える。
 ・武器等は、違法操業船の取り締まりを主目的としたものになるが、小型ロケット
  ランチャー程度は持つかも。
 ・同時に100隻以上の違法漁船を相手に出来る能力をもつために、柔軟で連続攻撃が
  出来る装備をもつ。
  現在では一度に400隻以上の違法操業船を相手にしているため、有効な手立てが
  ない。
 ・機銃、レーザー砲、音波砲、放水銃、催涙弾砲、照明弾砲等を供える。これらを使用
  するためにわざわざ 甲板に出なくて済むよう船内からの操作を可能にする。
  真冬の取り締まりや敵の攻撃を考慮して。
 ・拿捕した漁船の船員を確保する場所を設ける。ウイルス等検査室、隔離や留置場等。
 ・長期滞在のために洋上で支援船とのやりとりをする設備。食料・水・燃料・弾薬の
  補給と汚物等の回収。
  乗員の交替がスムーズに出来る設備。
 ・交代勤務で休ませるが、さらに1ヶ月程度ですべての乗員を交代させる運用を取る。
  船に人が付くのではなく人が船を持つ考え方。これで極端にいえば、艦の修理時以外
  いくらでも滞在できることになる。
 ・他に簡易手術室や娯楽室など当たり前の設備を供える。

巡視艇群
 ・母艦に収容可能な巡視艇群。外洋で行動できる最低限の大きさで良い。単独で
  すべての機能をもたない。
 ・超高速艇や広域監視艇など特徴の有る艦を用意。母艦に戻ることで、補給や休養、
   交代が可能に。
 ・乗員の安全のため、母艦に準じた武器等を装備する。
 ・母艦を中心としたネットワークにより、面での海上封鎖が可能となる。

支援艦
 ・さまざまな物資の補給と不要物の回収を専門とする支援艦を準備。むろん、災害時
  にも有効に活用。
  洋上でもコンテナで簡単に交換できるような、新しい仕組みが考えられる。
 ・乗員の交代用の船は、大量拿捕した船の乗員を陸などに運ぶ際にも活用できる。
  将来起きるかも知れない大量難民の収容時にも活躍できるだろう。


このような母艦と巡視艇群を4組つくる。尖閣、日本海EEZ、太平洋の離島、太平洋岸EEZを中心に運用することで、少しは海の守りが強化される。現在のような、巡視艇と乗員を単発で増やすやり方は、限界が来ている。少ない人員で効率的に守る術を考え無くては成らない。

すぐ、予算の話しが出るが、緊急時なのだから、全くの別予算で直ちに着手すべきであろう。それはまた、国内の産業の活性化にもつながるし、母港となる地域の活性化にもつながる。福祉としての医療などは、残念ながらお金が回らない投資であるが、こういう仕組みは内需拡大策ともなる。新しい発想を持って果敢に挑戦すべきである。

令和元年(2019)10月01日

2019年10月01日|烈風飛檄のカテゴリー:idea