神ノ道

神ながらの道

オン草紙

おわりに


 第一部、二部と分けて「神ながらの道(神ノ道)」について、述べてきました。申し上げたかったことは大きく二つあります。ひとつは、日本人に自分たちの信仰心についてもっと考えて欲しかった事です。もう一つが、いわゆる非科学的と云われる、死後の世界とか霊とかを信じながらも、それに惑わされないで欲しいという事でした。それは、おおむね、第一部と第二部で対応しています。

 神の存在は理論では無く感性で感じるものであるという信仰の根本を、科学技術の最先端を駆使しながらも維持し続けている私たち。その事は決して世界で異端なのでは無く、最も恵まれているのだと理解して欲しいのです。こざかしい人間の知性が、さまざまな問題を抱える知性宗教を作り出してしまいました。それを嫌うあまり、神や霊魂まで否定するのは、どうしても心が納得しないでしょう。だからこそ、もう一度感性による宗教、人間を束縛しない信仰心に人類は戻るべきなのです。恵まれた日本人は、この事を世界に発信する義務があるのかも知れません。しかし、人類が自滅するのも、神ノ道の無常性、自然の理だとしたら、むりやり争うことは無いのかもしれません。ただ冷静に、そして明確に説明できる態度は必要でしょう。それは、日本人が、自分たちを見つめ直して、己とは何かを知ることでもあります。

 世にはびこる低俗な宗教や詐欺にはくれぐれも気をつけてください。そういう物にのめりこんだり、だまされるのは、結局は無知のなさる業です。神は人間に与えた知性を否定することはないのです。

 悪事や汚れた人間の思いが充満する社会は、魂をけがすエネルギーが周囲に漂っていることに他成りません。それはいずれ魂をよごしたり、病気にしたりしてさらに悪い方向へと押しやるのです。きよく正しい心を持つ人々が多く暮らす社会とは、澄み切った青空ときれいな空気が充満する世界です。明るく、気持ちよく、清浄なる世界を目指しましょう。

平成28年9月5日(月)