ドラマの台詞からもわかる国民性
最近中国の歴史もののTVドラマを見るようになった。そのなかで、日本語のテロップを読むと時々面白いことが解る。翻訳者は日本人が多いので、かなり日本語に意訳してくれているのだろうが、時々中国人の気質が垣間見えるのである。
たまたまその場面を見ただけなので、詳しく解らないのだが、女性が追っ手と戦いながら、主人公に言ったのだ。散々世話になったオンがあると言うことを繰り返した後、着られながら速く逃げろと主人公の逃走を促す。そして、絶命の間際に言う。「これで帳消しになったわね」
受けた恩を命で返したのだから、おつりが来るほどのおんがえしなのだが、この手の場面は時代劇のドラマでは、日本でもよく見られる。しかし、そのとき、日本のドラマだとしたら、前述のような台詞を用いるだろうか。多分、違う台詞を言うか、何も言わずに表情で表現するだろう。ことばなら「これで少しは借りを返せたかな」などと言うのではないだろうか。
ここに、中国人と日本人の気質や感性の違いを感じるというのは、言い過ぎだろうか。日本人よりも欧米の合理主義に近い中国人の考え方は、借り貸しさえも勘定尽くなのであろう。それにたいして、日本人は、合理的施行よりは、感情的(常道的)思考と言えるのだろう。
何気ないちょっとした言葉遣いからも、その民族の性格が垣間見える。
令和3年11月30日(火)