日本国内の格差拡大をもくろむグローバル主義者

 かなり刺激的な題なので、一部の人達は「また陰謀論か」「ネトウヨの戯言か」と読みもしないで、頭から否定することでしょう。それでもこれまでもグローバリゼーションの問題点を指摘してきた筆者が、ここにきて、これまでに無いほどの危機感、いやな胸騒ぎを感じるのです。そこでたまらず筆を執りました。

グローバル化とは

 グローバリズムとは、世界的な視野に立ち、国境を越えた交流や経済的、政治的なつながりを促進する考え方や動きを指します。(ChatGPT)ですが、実際はグローバル・エリートと呼ばれる一部の人達が、この仕組みグローバリゼーションを利用して金儲けを行っているのです
 グローバリゼーション(世界的経済統合)が、なぜ格差や貧困の拡大など負の政策になってしまったのでしょうか。それは一言で言えば、グローバリゼーションとは、世界中の格差を利用した経済政策に他ならないからです。安い労働力、安い資源や原材料の利用においては、初めのうちは利用された国や地域も、それまでの最貧困から抜け出せるために歓迎します。しかしそれは限られた期間だけなのです。搾取される弊害の方が大きくなり、あちらこちらで軋轢が生じているのです。

 じつは、この格差を利用した経済政策は、欧米だけでなく中国など多くの国で行われているのです。中国が決して都市部の人と農村部の人を一緒にしない、不平等を解消しないのも、これがあるからなのです。

これまでの日本衰退の大きな原因のひとつ

 日本衰退の根本的な原因は、戦後日本人の利己主義と気質の弱点の露呈があります。グローバル化の言葉に踊らされて、製造業の700万~1000万人の労働者が職を失いました。その人達は、国内のより安い賃金に甘んじるか、サービス業に移ったのです。こうしてサービス業も低賃金での過当競争が行われ、国全体が地盤沈下していったのです。それに拍車を掛けたのが、国内の格差拡大政策の実行です。

行われてきた国内の格差拡大政策

 これまでに行われてきたグロ-バル化推進の施策としては、非正規労働者の増加、個人事業主拡大、男女平等参画、安い外国人労働者の受け入れ、移民受け入れなどを行ってきました。表向きのきれい事と実際の狙いは大きく乖離しており、いかに日本人の給与を下げ、低賃金労働者を増やすかという裏の目的があったわけです

 このように、これまでのグローバル化政策とは、主に低賃金労働者を生み出すことに主眼がありました。それが結果として、格差と貧困を生み出してきたわけです。それが米中対立やウクライナ戦争などによって、経済のブロック化が政治主導ですすめられる変化が世界的におきたのです。グローバル・エリートと呼ばれる、これまで多大の利益を上げていた人達からすれば、格差を利用した経済政策がやりずらくなってしまったわけです。
 アメリカ追随の日本ですら、中国から国内への回帰の動きが目立ってきました。また経済安保ということで、国内生産が進められようとしています。これでは、グローバル・エリートからすれば、面白くありません。そこで、持ち出してきたのが、これまでも行ってきた日本社会の格差拡大策を、より露骨に進めだしてきたのです。それがあまりにも急激かつ大がかりなので、恐ろしさを覚えた訳です。

 つまり、世界に存在する格差を利用できないのなら、各国内に格差を作り出せばよいのだという考え方です。欧米では元々自国内に格差が存在していましたから、それをさらに利用すれば良いのですが、日本は違いました。日本の戦後の繁栄は、一億総中流の言葉通り、世界的にも格差の少ない社会だったのです。これでは困ります。なんとしても富める一部の人間達と、低賃金労働者層に分離して統治することが望ましいわけです。
 これには、単にグローバル経済の為だけではなく、日本という国家の国力を落としたい、欧米の言いなりにしておきたい、あわよくば日本占領すら狙う国々などの様々な勢力が、これに加担しているわけです。

 うわべの美辞麗句にだまされて、次々と怪しげな政策が強力に進められています。いくつかを見てみましょう。

・外国人の在留資格「高度人材」
  高給取りで高度な外国人に日本永住資格を与えるというものです。日本国内では、博士号をとってもまともな就職先がなくて問題になる中で、なぜ外国人なのでしょうか?

・コオロギ食推進
  将来の食糧難に備えてコオロギを食料とする政策に、補助金まで付けて強力に推進しています。貧困者が存在しても、今日本全体が食料難でしょうか? 毎日畜産農家が牛乳を廃棄し、多くの畜産農家が廃業しています。バター不足が騒がれたのに、牛乳は捨てさせて、そこからバターは作らせません。海外からの輸入を堅持するというのです。国内農家には十分な支援もせず、コオロギ食に金をだすのはなぜでしょうか? 小麦や大豆など国産品の増産をさせません。ひたすら減反に金をつぎ込んでいるのです。日本の国土の7割が山地なのに、山は荒れ放題で外国からひたすら材木を輸入させているのです。
  これらは一見グローバル化と無関係に見えますが、グローバル・エリートの多くは欧米先進国の人間であり、それにつながる一部の日本人なのです。ですから、とにかく、日本の内需振興はなんとしても邪魔したいわけです。
  そして日本国民に、生活していくためには海外から輸入しなくてはどうにもならないとすり込みたいのです。実際、多くの国民がすでにだまされています。

・刷り込み

  企業の特定人材への高給支給や英語の社内公用語化、教育での英語重視なども、日本社会の二極化と外来崇拝思考の刷り込みが目的なのです。それらはみな、グローバル化の推進につながるわけです。


 つまりこれまでの低賃金労働者を作ることから、さらに進んで、一部のグローバル・エリートを人為的に増やそうとしているのです。

 これでもまだくだらない陰謀論だとか、極論にすぎないというのであれば、もはや何も申し上げることはありません。ですが、グローバル化の肩をもっている多くのメディアや学者、文化人の皆さんに言いたいのです。あなたたちは、グローバル・エリートではありませんよ。本当に日本が没落したとき、あなた達も間違いなく低賃金労働者になっているのです。

 この危機感を、一人でも多くの日本人が共有してくださることを、心より願っています。

令和5年3月1日(水)

2023年03月01日|分類:政治, 社会, 経済