岸田総理が、少子化対策に異次元の対応を打ち出すと言うことで、何たら会議を開くよう指示した。少子化対策と言ったら反対するものは居ないだろう。しかし、これまでどれだけの少子化対策なるものが打ち出されてきたことか。そもそも日本の少子化はバブル期からあきらかだったことで、小手先の支援やら補助やらは、それこそ数限りなく行われてきた。そのつぎ込んだ予算が、なぜ効果が無かったのか、検証も反省もないままに、少子化対策予算を倍にするという。それも目先の対処療法ばかり。
挙げ句の果ては、その為に消費税を増税すると、恥知らずなことを発言している。防衛や少子化をいいわけに、大増税をやろうとしているようにしか見えない。
この30年間の日本の劣化の中で、とりわけひどいものが、政治であろう。政治家も、官僚も、自分たちの保身と利権の確保しか頭にないのだろう。なぜなら、社会を根本的に変えるような政策は何もうちださないまま、ひたすら現状維持の金をばらまいているのだから。そして、借金が増えたと言っては増税をして、またデフレを呼び込む。
安倍元総理の看板政策であったアベノミクスを100%否定しようとは思わない。しかし政界に残した最大の問題は、金融緩和の美名の元に、政治家にひたすらバラマキを続けてかまわないのだと、思いこませたことがある。またせっかくの景気浮揚策と共に増税を行ってしまった。それでも、国民が安倍政権を支持したために、こういうやり方をしても国民はだませるのだと、政治家や官僚がタカをくくったのも大きい。
安倍元総理は、外交ではそれなりの政策であったが、事、経済政策では、グローバリズム一辺倒に引きずられ、内需振興の具体策を何も打てなかった事が最大の欠点だった。打てないというよりも、彼の周囲に、内需のための具体案を示せる人間が誰も居なかったのだろう。
その後の総理達も、この悪しき部分だけをまねして、口では全く別のことを言っているのだ。バラマキ、景気浮揚と増税の同時実施、根本的な改革の無策、将来展望のなさは、そのまま引き継いでしまった。
3月末までにだされる、少子化対策の具体案に一途の望みを託したいのだが、とても期待は出来まい。なぜなら、やっている人間が変わっていないのだから。このままこの歪んだ政治と行政が続けば、日本はほとんど立ち上がれなくなるだろう。一人でも多く、新しい人材が登場するのを待ちたいと思うのだが。
お前も批判だけだろうと言われそうなので、一言だけ。アベノミクスの時代から、すでに具体的な政策案はホームページで公開してきたし、「一国二経済制度」「泥棒が縄を綯う」などの電子書籍で、かなり詳細に述べていることを、付け加えておきたい。また、少子化問題は「歪んだ人達」で原因などを取り上げている。
令和5年1月6日(金)