日本人はトランプ再選の危険性をわかっていないのでは

 初めに矛盾するようなことを述べて見ます。それは、過去の歴史から見ても、日米関係からしても、日本にとっては、アメリカの民主党政権よりも、共和党政権の方がまだましなのだということです。とすれば、今のバイデン政権よりも、トランプ政権の方が良いことになります。しかしそうはいかないのです。その理由は、トランプが共和党といいながら、これまでの政治家とは全く違う、いわばアメリカの民族主義者だからです。亡くなった安倍元総理がトランプと馬が合う部分があったのも、お互いが同じような政治信条だったからかもしれません。

 その安倍元総理もおらず、トランプは前回と違って再選すれば、より自分のやりたいことだけを強行しようとするでしょうから、日本にとって決して望ましい相手にはならないのです。

 その危険性を日本人はどれだけ理解出来ているのでしょうか?いわゆる保守派などと呼ばれる文化人や有名人の中には、トランプ待望論や、トランプ礼賛を述べている人達もいます。これは、あまりにも浅薄で危険な考え方です。トランプは政治家と言うよりも実業家を目指してきた意識が強い人物です。つまり、世界平和も、人権も、同盟国も、これまでの普遍的な事柄にさして興味をしめさないのです。彼の興味は、自己の権利欲をみたしながら、アメリカひいては自分のお金儲けしか興味がないのです。

 細かい話は、さすがに専門家の中にも指摘する人がみうけられます。その様々な意見を参考にしてください。

 LGBTを言われてすぐに、世界中で始めての歪んだ法律を通してしまうようなアメリカポチの政権が、今の自公政権ですが、トランプに同じ対応をすれば、日本の基盤さえも危うくなりかねません。その事をよく肝に銘じておくべきでしょう。

 欧州では、トランプ再選の影響について真剣な検討が行われています。例えば、核には絶対反対であるはずのドイツの緑の党ですら、自国の安全のために核抑止力の保有を口にし始めたというのです。トランプはEUどころか、NATOからも手を引きかねないのですから。日本が侵略されたとき、トランプは本当に日本を助けるでしょうか?
 その意味でも、トランプは習近平やプーチンから待望されているのです。同じ覇権主義者として馬も合うのかもしれません。

令和6年1月16日(火)

 

2024年01月16日|分類:安保, 政治