情けない! MRJの最後

 国産初のジェット旅客機の三菱リージョナルジェット(MRJ)の話題は、過去に何度も取り上げてきた。しかし、その最後がこんな話で終わることになろうとは、つくづく情けない。

 開発を中断していたMRJは、とうとう開発中止になり、製造会社まで清算と言うことになったという。経営者の問題なのか、技術力の問題なのか、国の支援体制の問題なのか、はたまた亡国の妨害なのか・・。カナダやブラジルが出来ていることをなぜ日本は出来なかったのか。中国では同規模の飛行機を世界中に売り込み始めている。日本全体の産業力、技術力の劣化が、最も正直に出てしまったのだろう。

 悔しいけれども、ここは徹底した原因追及をすべきであろう。そして羮に懲りてなますを吹くことがないように、直ちに新しい航空機開発に挑戦すべきである。さもないと日本は民間航空機を永久に作れなくなる。
 日本の製造業に関わる人達は、「作り続けなければ作れなくなる』という基本を忘れていないだろうか。工芸や民芸でも、昔の物を再現できない技術がいくつもある。作らなければ、しまいには作れなくなるのだ。

 ホンダジェットの成功はすべてアメリカでつくり、エンジンも結局国産ではないからだとも言われる。そこからでもよいから、次は完全国産を作ろう。このまま行くと、物作りもだめ、ITもだめ、金融もだめ、一体何で食べて行くのだろうか! 国会はこういう根本的な議論をやるべきである。

令和5年2月7日(火)

 

2023年02月07日|分類:経済