萌えキャラ騒動のその後

 日本人の気質:外伝に「志摩市の海女の萌えキャラと「おとなげない」」を書いたのが平成27年(2015年)8月でした。当時このかわいいキャラクタを大手マスコミなどメディアが、大騒ぎで批判していたときでした。今のジェンダー批判炎上の走りかもしれませんね。コラムはこちらです。

 その騒ぎを受けて、海女さんの一部からも批判があったということで、志摩市が公認キャラを取り消しました。そのことを書いたブログもあります。「萌えキャラも許容できない社会とは?」(平成27年11月5日)

 何も問題が無いと考えて、そのままホームページに残して有りましたが、最近アクセスが少しあるのでなぜかと思ったら、この騒ぎのその後の記事がありました。「炎上した「ご当地萌えキャラ」のいま。“非公認”になったことで人気が加速」(令和5年3月4日)

 非公認となったことで、むしろ自由な活動が出来るようになり、今でも多くのところで使用されているようです。もともとが、地元の活性化が狙いだったわけですから、どうやら目的は果たせているようです。


 一部の柔軟性を欠く人が大騒ぎをすると、たちまちそれに便乗して大騒ぎをするメディアと特定の勢力。この図式は残念ながら今も全く変わりません。それどころかひどくなる一方だとさえ言えます。特にTVなどは、視聴者が激減している現状の中で、とにかく騒いで引きつけるという、視聴率稼ぎしか出来なくなっています。ネットなどで正論が出てたたかれても、むしろ炎上商法にメディアがなっているのですから、情けないの一言でしょう。

 確かに昔から海女を生業としている人達にとって、性的な対象物であるかのように見られるのは、我慢できないことでしょう。しかし一方で、すべてのまともな大人がそのような目で見ているわけでは無いことも事実です。もっとおおらかに、柔軟に受け止める心の余裕があると思います。戦後の日本は、精神性の全否定とともに、この柔軟性やおおらかさ、さらには精神的耐性を失っているようです。それがギスギスした攻撃的な社会が生まれた原因のひとつに思えます。

 これを正すには、子供のしつけや教育から変えていかなくてはなりません。かなり長い時間を必要とする事でしょう。それでも、もういい加減で始めないと、どうにもならなくなりますね。

令和5年3月7日(火)

 

2023年03月07日|分類:オン草紙, 社会